ロゴ画像

NOVEMBER 18, 2025

【蠍座新月の祈り】心の深い水面で目覚める光

🌑 蠍座新月のテーマと星の動き

蠍座の象徴

蠍座は、「変容」「深い絆」「共有される力」「隠されたものに光をあてる」サイン。
今回の新月は、心の奥底で静かに沈んでいた想いに、
もう一度、息を吹き込むように起こります。

表向きには平静を装っていても、
その水面下では、これまでと同じやり方ではいられない、
静かな“再構築”の潮流が始まっています。

11月上旬のスーパームーンで、
私たちは一度、感情や欲求のボリュームを最大まで開きました。
「本当は、どうしたいのか」「何を手放したいのか」──
そんな問いが、強い光にさらされた人も多かったはずです。

そして今、蠍座の新月は、
その光のあとに残った“本質”だけを水底からすくい上げ、
新しい物語の核として迎え入れるタイミングを告げています。


さらに、この時期、土星の輪が地球から見てほぼ横向きに近づき、
これまで「当たり前」だと思っていた枠組みや限界意識に、
あらためて問い直しの光が差し込みます。
見えていた境界は薄くなり、
見えていなかった境界線は、かえってくっきりと浮かび上がるかもしれません。

この星の配置は、「古いルールに自分を合わせる」のではなく、
「魂が本当に望む在り方に、世界の構造を合わせていく」ための導き。
強い感情、言葉にならない違和感、
不意に蘇る記憶や夢は、そのための大切なサインです。

蠍座新月は、“過去と現在と未来をつなぎなおすための再出発の祈り”。
目には見えない約束や、魂のレベルで交わした絆が、
ここから少しずつ、形を変えながら実感へと近づいていきます。

🌟 新月の祈り ― 魂の絆を呼び覚ます言葉

祈りのイメージ

蠍座新月の祈りは、「深い真実」と「魂の絆」。
この夜、心を静めて、内側の水面にゆっくりと意識を沈めていきましょう。
静かな呼吸とともに、次の言葉を心の内で唱えてみてください。


祈りのアファメーション:
「私は内なる真実に目を向け、魂の絆を育みます。」
「私はわたしを開き、あなたを尊び、共に変容の風を受け入れます。」
「わたしの深い水のような感情が、光とともに流れ、癒しとなります。」


祈りの最中、自分の中にある“強すぎる感情”や、
うまく扱えなかった嫉妬・恐れ・執着の記憶が、
ふと顔を出すことがあるかもしれません。

それらを追い払おうとするのではなく、
「ここにいてもいいよ」と静かに認めてあげること。
それが、蠍座新月の祈りにおける、もっとも深いヒーリングです。

心の中で、小さな灯りをひとつ思い浮かべてみましょう。
その光が、あなたと大切な人、そして世界のあいだにある
見えない水路を、ゆっくりと照らしていくイメージで、
祈りの言葉を、何度でも、好きなだけ繰り返してください。

🧘‍♀️ 新月前後の過ごし方とスピリチュアルケア

過ごし方のイメージ

1. 内なる静けさをつくる

新月の24時間前から、「外の音量」を少しずつ絞っていきましょう。
スマホやニュースとの距離をとり、
深い色合いの布やキャンドル、優しい灯りで、
小さな“内なる洞窟”のような空間をつくります。

香りは、パチュリ、サンダルウッド、イランイランなど、
深く落ち着いたトーンのものがおすすめ。
心を鎮めながらも、どこか官能的で、
「生きている」という実感をそっと呼び起こしてくれます。

2. 深めるための対話

大切な人との対話は、この新月期にとって、ひとつの儀式です。
しかし、ここで大切なのは、
「相手を変えようとする言葉」ではなく、
「私はこう感じていた」という、自分の真実を差し出すこと。

もし直接話すのが難しければ、
手紙やメッセージにしてもかまいませんし、
まずは日記に“予行演習”として綴ってみるのも良いでしょう。
感情を言葉にするプロセスそのものが、
蠍座新月のエネルギーと深く響き合います。

3. 美と儀式を通して祈る

濃い色のワインのようなリップ、
夜の湖を思わせるネイビーやディープパープルのアイカラー、
体のラインを静かに強調する黒のドレスやニット。

そんな「少しだけ深く・少しだけ秘めた」美しさは、
この新月にとって立派な祈りとなります。
鏡の前で、そっと姿勢を整え、
「今の私が、いちばん美しくいられる形」を見つめてください。

美しさをまといながら、
あなたの内側と外側にある“深い水”の感覚を味わうことが、
宇宙の調和と波長を合わせる、静かな儀式となります。

4. 手放しと再生の小さなワーク

この蠍座新月は、「手放し」と「再生」がセットで訪れるタイミング。
もう自分には合わなくなった約束、
我慢のうえに成り立っていた関係性、
罪悪感を伴うお金やエネルギーの使い方など、
心に浮かんできたものを、紙に書き出してみましょう。

「ありがとう」と一言そえて、その紙を小さく破り、
火や水、あるいはゴミ箱にそっと委ねる。
その象徴的な行為は、目には見えなくても、
あなたのエネルギーフィールドに“新しい余白”をつくり出します。
その余白に、これからの出会いや喜びが、静かに流れ込んでいきます。

🌑 土星の輪が消えるとき ― 境界の揺らぎの中で

土星のイメージ

2025年11月、土星の輪は地球から見てほぼ真横に位置し、
その姿が“消えたように”見える特別な時期を迎えます。
とくに11月24〜25日は環がほとんど視認できないほど細くなり、
まるで輪郭そのものが夜空に溶けていくような瞬間が訪れるでしょう。

土星は「境界」「構造」「規律」を象徴する天体。
その輪が見えなくなるという珍しい現象は、
私たちが“形”や“役割”だと信じていた枠組みが、
いったん透明になっていくことを静かに示唆しています。

境界が薄れるとき、
心の深層に沈んでいた感情や、奥で眠りつづけていた願いが、
ふっと浮かび上がることがあります。
今、天で起きているこの揺らぎは、
今回の蠍座新月が照らす“深淵への気づき”と深く呼応しています。

一度、見えていた世界が静まり返るとき、
私たちは新しい視点を迎え入れる準備が整います。
土星の輪が消えるという稀な出来事は、
あなたの中の古い境界が優しくほどけ、
これから再び組み変わるための合図なのかもしれません。

🌌 心理と霊性 ― “わたしとあなた”の深層へ

心理のイメージ

蠍座の心理テーマは、「深く見る」「共有する」「影を光に変える」こと。
目に見える言葉や態度のさらに奥で、
人と人とのあいだには、常に“感情”と“エネルギー”の水流がひっそりと行き交っています。

この新月の前後、
あなたは誰かに対して、理由のわからない不安や嫉妬、
強い執着や拒絶を感じることがあるかもしれません。
それは、あなたの中のまだ癒されていない一部が、
「ここに気づいて」と静かに水底から手を伸ばしているサインです。

相手を変えようとする前に、
その感情を抱いた“自分自身”にそっと寄り添ってみましょう。
「こんなふうに感じてしまう私がいてもいい」と認めたとき、
影は少しずつ輪郭をやわらげ、内側から光を通し始めます。

他者を通して、自分の魂の輪郭が浮かび上がる。
蠍座新月は、その深淵への気づきをやさしく、しかし確かに促すタイミングです。
深いところでつながり合える人との出会い、
あるいは、すでにそばにいる人との関係の“もうひとつの顔”が、
静かに姿を見せ始めるかもしれません。

✨ 最後に ― 蠍座の深淵へ祈りを捧ぐ

祈りの光

バランスとは、ぴたりと止まっている状態ではなく、
水面をわたる風のように、絶えず揺れながら保たれていくもの。
与え、受け取り、深め、そして、手放す。
その呼吸の中で、あなたは世界と響き合っています。

今回の蠍座新月は、
「もう十分に頑張った古いかたち」をそっと手放し、
「これからの私にふさわしい関係性と生き方」を迎え入れる入口です。

今宵の祈りが、
あなたと、あなたの大切な人たち、そして静かに見守る宇宙との間に、
新しい光と、深くやさしい水の流れを運びますように。

静かに目を閉じて、
心の深い水面に、小さな灯りがひとつ、またひとつとともるのを感じてください。
その光こそが、あなたの魂が選んだ“変容の道標”なのです。

◆archive

月のページへ戻る